令和3年度移動等円滑化取組報告

Ⅰ 前年度の移動等円滑化取組計画書の内容の実施状況

(1) 移動等円滑化に関する措置の実施状況

① 航空機を公共交通移動等円滑化基準に適合させるために必要な措置

対象となる航空機 現行計画の内容
(計画対象期間及び事業の主な内容)
前年度の実施状況
機材の更新 今後、新たに機材を導入する際には、移動等円滑化基準に適合した機材を導入する。 移動等円滑化基準に適合した機材2機(B767型機)を導入した。当社で運航している機材12機は全て移動等円滑化基準に適合している。

② 航空機を使用した役務の提供の方法に関し法第八条第二項及び第三項の主務省令で定める基準を遵守するために必要な措置

対策 現行計画の内容
(計画対象期間及び事業の主な内容)
前年度の実施状況
役務の提供方法の充実 筆談機や翻訳機等の各種機器の充実に合わせ、当該機器の操作マニュアルを用いた訓練を実施すると共に、必要に応じて使用マニュアルの見直しを検討することで当該機器のスムースな使用を可能とし、役務提供レベルの充実を図る。
  • 木製車椅子の留意事項について旅客係員に注意喚起を行うため、視覚資料を作成し、事業所内のモニターに表示するようにした。
  • 新入社員訓練時に筆談器等の操作訓練を実施し、対応力の向上を図った。

③ 高齢者、障害者等が公共交通機関を利用して移動するために必要となる乗降についての介助、旅客施設における誘導その他の支援

対策 現行計画の内容
(計画対象期間及び事業の主な内容)
前年度の実施状況
介助支援器具による感染拡大防止 車椅子やベビーカーなどの介助支援器具の消毒を適切に実施すると共に、消毒済みの表示をすることにより、当該設備を安心してご利用いただけるよう努めていく。 介助支援器具類をはじめ、全旅客が利用する施設・機器類について、利用の都度消毒を実施し、表示が必要なものについては、消毒済みと表示した。
日本語以外の言語による誘導の充実 日本人以外の高齢者、障害者等にも安心してご利用いただくため、空港カウンターにおける情報掲示モニターの多言語化および翻訳ツールの配置を検討する。
  • 旅客カウンター上の情報掲示モニターにおいて、必要に応じ、4か国語(日本語・英語・中国語・韓国語)を表示した。
  • 旅客カウンターに、携帯翻訳機および携帯タブレット端末を新たに配置し、これらを用いて多言語対応を行った。

④ 高齢者、障害者等が公共交通機関を利用して移動するために必要となる情報の提供

対策 現行計画の内容
(計画対象期間及び事業の主な内容)
前年度の実施状況
ウェブサイトによる情報提供 ウェブサイト等において音声・視覚ツール等を用いた伝達方法など、内容及び情報提供の手段・頻度の見直しを進める。 ホームページの「搭乗手続き」や「手荷物」のご案内ページについて、文字の大きさや色、囲い枠を見直すとともに、視覚的にわかりやすいアイコンを取り入れ、視認性が高く、直感的に伝達できるデザインへと変更した。
情報伝達の充実 空港カウンターや機内において、目の不自由なお客様向けの音声情報と耳の不自由なお客様向けの視覚情報、両方の充実に向けた検討を実施する。 当該対策への検討の結果、一部の空港カウンターに点字ツールおよび筆談ボードを設置した。また、機内に点字の「安全のしおり」を配備する等、情報伝達ツールを充実した。

⑤ 移動等円滑化を図るために必要な教育訓練

対策 現行計画の内容
(計画対象期間及び事業の主な内容)
前年度の実施状況
接遇に関する民間資格の取得促進 地上係員、客室乗務員へ会社が取得推奨する「サービス介助士」資格の取得促進を継続する。
また、引き続き、職員の資格(サービス介助士など)取得および維持に係る費用の一部を当社が負担する施策を実施する。
【2021年度サービス介助士資格更新者】
131名
【2022年3月31日現在資保有者】
388名
接遇研修の実施 昨年度に続き、客室乗務員・空港係員を対象に、国土交通省が定める接遇研修プログラムに準拠した接遇研修を実施する。
また、社員による障害の疑似体験等を基にした訓練内容の拡充を検討する。
客室乗務員・空港係員に対し、接遇研修およびバリアフリーに関わる定期訓練を実施した。
尚、定期訓練において車いすや目、耳の不自由なお客様を想定した訓練を取り入れ、訓練の充実を図った。
E-learningの実施 昨年度に続き、全社員を対象としたバリアフリー教育を実施し、心のバリアフリーなど基本理念の社内普及に努めていく。 全社員を対象にE-Learningにてバリアフリー教育を実施した。
コミュニケーション手法の向上 手話や身振りなどを活用したコミュニケーションの向上を検討することにより、マスクを着用した状態でも、耳の不自由なお客様とのコミュニケーションが円滑になるよう努めていく。 搭乗案内時に一部手話を取り入れた。今後、あらゆる場面に拡大できるよう検討している。

⑥ 高齢者、障害者等が高齢者障害者等用施設等を円滑に利用するために必要となる適正な配慮についての航空機の利用者に対する広報活動及び啓発活動

対策 現行計画の内容
(計画対象期間及び事業の主な内容)
前年度の実施状況
車椅子対応トイレの一般利用者への周知 今後、新たに機材を導入する際にも、車椅子対応トイレの一般のお客様へのわかりやすい表示の採用、および一般のお客様への適切なご案内を実施する。 新規導入機材の車椅子対応トイレにピクトグラムを表示済み。また、新規導入機材についても自社ホームページに掲載している「機材・座席表」にて車椅子対応トイレの表示済み。

(2) 移動等円滑化の促進を達成するために(1)と併せて講ずべき措置の実施状況

  • 昨年度に続き、空港における優先搭乗や車いすの方への配慮に関する協力のお願いを、一般のお客様に対し定期的にお伝えした。
  • 経営戦略会議メンバーをはじめ、関連部門長等で構成する「お客様関連報告会」において、お客様対応で生じた課題、例えば、車椅子の転倒事例を受けた車椅子の操作方法に関する訓練の強化等、必要な解決方法を検討した。

(3) 報告書の公表方法

自社ホームページ上に公表した。

(4) その他

 

Ⅱ 航空機の移動等円滑化の達成状況

(2022年3月31日現在)

事業の用に供している航空機数 公共交通移動等円滑化基準省令に適合した航空機数 客席数が30以上の航空機数 可動式ひじ掛けのある航空機数 運航情報提供設備を備えた航空機数 客席数が60以上の航空機数 車椅子を備えた航空機数 通路が2以上の航空機数 障害者対応型便所を備えた航空機数
12機 12機 12機 12機 12機 12機 12機 4機 4機

Ⅲ 高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律施行規則第6条の2で定める要件に関する事項

(1) 過去3年度における1年度当たりの平均の輸送人員が1000万人以上である。  
(2) 過去3年度における1年度当たりの平均の輸送人員が100万人以上1000万人未満であり、かつ、以下のいずれかに該当する。
  • ①中小企業者でない。
  • ②大企業者である公共交通事業者等が自社の株式を50%以上所有しているか、又は自社に対し50%以上出資している中小企業者である。

(第12号様式)

  • 注1.公共交通移動等円滑化基準省令に適合した航空機数の欄には、公共交通移動等円滑化基準省令の全ての基準に適合している航空機の数を記入すること。
  •  2.可動式ひじ掛けのある航空機数の欄には、客席数が30以上の航空機のうち、公共交通移動等円滑化基準省令第64条の基準に適合しているものの数を記入すること。
  •  3.運航情報提供設備を備えた航空機数の欄には、客席数が30以上の航空機のうち、公共交通移動等円滑化基準省令第66条の基準に適合しているものの数を記入すること。
  •  4.車椅子を備えた航空機数の欄には、客席数が60以上の航空機のうち、公共交通移動等円滑化基準省令第65条の基準に適合しているものの数を記入すること。
  •  5.障害者対応型便所を備えた航空機数の欄には、通路が2以上の航空機のうち、公共交通移動等円滑化基準省令第67条の基準に適合しているものの数を記入すること。
  •  6.Ⅲについては、該当する場合には右の欄に○印を記入すること。
  •  7.「中小企業者」とは、資本金の額が3億円以下又は従業員数が300人以下である民間事業者を指す。
  •  8.「大企業者」とは、中小企業者以外の民間事業者を指す。

【移動等円滑化取組計画】

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