シゴトバAIRDO
AIRDOがやっていること、挑戦していることを紹介しています。
PROJECT STORY
次の20年、そして未来のAIRDOへ
~「20年後検討委員会」が切り拓いたもの~
2020/03/01
「AIRDOはどこへ行くのか」----。
次の20年に向け、したいことを考えた。
----「20年後検討委員会」とはどんなプロジェクトですか?
- 京谷
- AIRDOは2019年5月に5カ年の中期経営戦略を発表しました。中期経営戦略を策定するにあたり、この5年を単なる「目の前の5年」としてではなく、20年先を見据えた「最初の5年」として捉えようと。じゃあその「20年後」のことをまず考えよう、ということになったんです。
- 田中
- 2018年に就航20周年を迎え、次の20年後に自分たちがこうありたい、またあるべきだと思う姿を描き、そのためにどんな準備が必要なのか。思い描いた理想の姿に向かって、会社を発展的に向上させていこうというコンセプトで始まったのが、「20年後検討委員会」です。
- 井﨑
- この委員会には、客室、整備、旅客など、さまざまな部署で活躍する多種多様な社員が25名集まりました。私たち3人も含め、全員が30代という中堅の年齢層で構成されています。
- 京谷
- メンバーを見ると小さな航空会社が作れるくらいあらゆる部署から社員が集まりました。会社の未来を語り合うことは、プライベートの時間ではよくありますが、社内のプロジェクトで議論する場を設けたのは今回が初めての試みでした。
----具体的にはどんなことをしましたか?
- 京谷
- まず、参加メンバーそれぞれが思うAIRDOの「20年後」を自由に付箋に書いて貼り出すブレーンストーミングからスタートしました。現在の事業規模を考慮した現実的なものではなく、非現実的で突拍子もない発想であっても思うままに出し合いました。
- 井﨑
- 私は、国際線の定期便就航にチャレンジしたいと書きました。
- 京谷
- そうそう。国際線の定期便就航はメンバー以外の社員からも声があったね。私自身は他社との差別化を図るために何かを徹底的に突き詰めたサービスはどうかと考えました。アイデアとして「人にやさしいエアライン」を出しました。
- 井﨑
- それ、すごく言ってましたね。
- 京谷
- かなり強く言いました。例えば、赤ちゃん連れのお客様に絶対選ばれるようなサービスを突き詰めるといったものです。
- 田中
- この委員会、やっていてすごく面白いし意味のあることなので、例えば5年後も、私たちよりも若い社員が同じような試みを続けていくべきだと思いました。最終的に20年後の姿をまとめたものを経営層に報告する際も、そのことを強く提言しました。
- 京谷
- 委員会は2018年7月から12月の約5カ月間の活動でしたが、委員会開催日以外でもスケジュールに都合がつく有志が会議室に集まり、何度も議論を重ねました。
- 井﨑
- 何度も話し合いをしましたね。業務中やランチのときでも(笑)
- 京谷
- そうそう。議論が白熱して、気が付いたら「もうこんな時間!」ということが何度もあったよね。
- 田中
- 最終的には20項目の提言にまとめて、取締役会や経営戦略会議へ持ち込み、プレゼンをしました。結果として多くが中期経営戦略に盛り込まれました。
----何か体現したものはありますか?
- 田中
- 現在、羽田空港に建設中の新オフィスがあるのですが、委員会で出た意見・アイデアが移転プロジェクトにとても活かされています。特に「オペレーションに強い航空会社」をオフィスというハード面から実現するために、運航管理者と整備責任者の使うデスクの形状や会議室の位置といった細かなこだわりまで、私たちが自由に言ったことを全部実現できたのではないかと思うぐらい反映されています。
活動を通じて改めて考えた
「北海道らしさ」とAIRDOの強み。
----プロジェクトを経て気付けた皆さんの変化はありましたか?
- 京谷
- 「北海道の翼」として北海道に根差しているAIRDOですが、この先会社をもっと大きくするために、20年後の「北海道の翼」をどのように昇華させるかについて議論しましたね。
- 井﨑
- 私もそれは印象に残っています。一口に「北海道」といっても、分かりやすいようで実はすごく抽象的なんですよね。「北海道らしさ」とは何かを問うても、社員によって答えはそれぞれ違います。会議の際もホワイトボードにざっと書き出しましたが、どれも魅力的ではあるものの一つには決められませんでした。私は神奈川県の出身ですが、両親にAIRDOに入社すると伝えた時に「どこの会社?」と聞かれました。このプロジェクトを通じて北海道らしさを掘り下げたことによって、北海道やAIRDOの魅力に気付き、全国の人により知ってもらいたいと思うようになりました。
- 田中
- 私は北海道出身なので「北海道」というものが当たり前だったんですが、みんなの意見を聞きながら改めて「北海道らしさ」を見つめ直せました。
- 京谷
- 北海道というキーワードがAIRDOにとって切り離せない大切な言葉なんだと気付けました。
----プロジェクトを経て気付けたAIRDOの強みは何ですか?
- 田中
- 私がAIRDOに入社してから今に至るまでに感じたAIRDOの「強み」は、経営層とのダイレクトな距離感です。コンパクトな会社だからこそ小回りが利くというか、実際に自分たちが動くことで、社長や経営層がちゃんと意見を聞いてくれたり、フィードバックをくれたりするところですね。経営戦略会議でのプレゼンを経て、その思いは確信に変わりました。若い社員が入社してすぐにこうした「距離の近さ」を実感できれば、その強みを最大限に生かしながら仕事ができるのではないでしょうか。
- 井﨑
- 確かにそうだよね。経営層との距離感はものすごく近いと私も感じましたし、部署を越えた社員同士のつながりもとても強いと感じています。AIRDOの強みだと考えています。
- 京谷
- 細かいというのは自分でもそうだと思うし、細かい人はいなきゃいけないのかな、と。皆さんそういう意味で頼ってくれるので、今後も細かくきっちりチェックしようと思っています(笑)。
自分たちが変えていく─。
委員会が醸成した変革のスピリット。
----これからAIRDOが目指すべきことは?
- 田中
- 社員自らが会社を発展させ、大きくしていくんだという意識と、それを体現できる会社になることです。
- 井﨑
- そうだよね。私も変われる覚悟と強さを持つことが大切だと思います。
- 京谷
- 私もそう思います。経営層だけが会社の将来を考えるだけじゃなく、社員一人ひとりが会社をどうしたいのかが重要です。こう変えたい、こうしたら会社は良くなるんじゃないか、そういうスピリットをみんなが持てるような会社を目指していきたいです。
----20年後、皆さんはどうなっていたいですか?
- 井﨑
- 私たちが自由にやらせてもらったので、後輩にも同じようにやらせてあげたいし、自分自身も常に攻めの姿勢を続けていきたいですね。
- 京谷
- 委員会でも"人"にこだわっていましたが、お客様にはもちろん、社員とその家族のことまでも理解し、配慮してあげられるような人になりたいです。
- 田中
- そのころには組織の先頭に立って若い人に対して壁を作らない上司になっていたいです。そして将来、再びこうしたプロジェクトが立ち上がる時に、若い世代をサポートしてあげられるようになりたいです。