2025年5月28日

2025年3月期決算について

株式会社AIRDOは、5月28日(水)、2025年3月期決算をとりまとめました。

1.2025年3月期(2024年4月1日~2025年3月31日)の業績

(1) 概況及び経営成績

 当該会計期間における我が国経済は、一部に足踏みが残るものの、個人消費や設備投資に持ち直しの動きがみられたことで、景気は緩やかな回復基調が続きました。
 国内航空業界においても、旅客需要が堅調に推移する一方で、不安定な国際情勢、円安や物価上昇の継続、他社との価格競争激化等の影響が大きく、当社を取り巻く環境は厳しい状況が続いております。
 このような事業環境の中、当社においては、競争力のあるきめ細やかな運賃設定と需要予測に基づく緻密な座席コントロールを行ったことに加え、お客様のニーズにお応えすべく、多客期を中心に早朝、夜間帯における既存路線の増便を設定し、旅客需要の取り込みを図りました。また当社は、2025年1月に就航開始から累計して4,000万人目のお客様(当社座席販売分)をお迎えし、日頃より当社便をご利用いただくお客様に感謝の気持ちをお伝えすべく、各種キャンペーンを展開しました。その結果、旅客数・営業収入とも過去最高を更新しました。
 一方で、営業費用が増収を上回るペースで大幅に増加したことから、各利益段階において減益となり、今後の経営環境を踏まえた業績予測の見直しにより繰延税金資産の一部を取り崩したこともあり、当期純利益は減益となりました。
 また、当社は「北海道の翼」として、自社運航便による北海道産品の産地直送サービス「道産空輸 AIRDOダイレクト便」の取り扱いを開始し、空輸による高付加価値化を通じた首都圏での道産品プロモーションに着手したことに加え、「九州・沖縄の翼」株式会社ソラシドエアが展開する「ソラチョク便」との協業により、南から北までのネットワークを活かした産品交流に取り組みました。またエスコンフィールドHOKKAIDOを拠点とするプロ野球チーム、株式会社北海道日本ハムファイターズとパートナーシップ契約を締結し、航空会社らしい協賛活動を展開すべく、各種タイアップ企画を開始しております。
 これらの結果、営業収入はコードシェアによる座席販売分を含め、53,270百万円(前年同期比 3.3%増)と なりました。事業費は45,566百万円(同5.0%増)、販売費及び一般管理費は4,400百万円(同6.0%減)、これらの合計として営業費用は49,966百万円(同3.9%増)となりました。また、営業利益は3,303百万円(同4.9%減)、経常利益は3,167百万円(同2.3%減)、当期純利益は2,416百万円(同29.3%減)となりました。

【経営成績】

項 目 2025年3月期 2024年3月期 増 減 増減率(%)
営業収入(百万円) 53,270 51,556 +1,714 +3.3
営業費用(百万円) 49,966 48,082 +1,884 +3.9
営業利益(百万円) 3,303 3,473 △169 △4.9
営業利益率(%) 6.2 6.7 △0.5pt
経常利益(百万円) 3,167 3,241 △74 △2.3
当期純利益(百万円) 2,416 3,416 △1,000 △29.3

(2) 運航実績、輸送実績

【運航実績】

項 目 2025年3月期 2024年3月期 増 減 増減率(%)
運航便数(便) 23,550 23,712 △162 △0.7
就航率(%) 98.7 98.5 +0.2pt
定時出発率(%) 83.9 81.8 +2.1pt

【輸送実績】

項 目 2025年3月期 2024年3月期 増 減 増減率(%)
提供座席数(千席) 3,069 3,043 +26 +0.9
旅客数(人) 2,540,945 2,441,587 +99,358 +4.1
座席キロ(千席・キロ) 2,915,932 2,897,336 +18,596 +0.6
旅客キロ(千人・キロ) 2,413,262 2,324,017 +89,245 +3.8
利用率(%) 82.8 80.2 +2.6pt

(注)輸送実績には、全日本空輸株式会社への座席販売分を含めておりません。

【路線別利用率】

(%)

路 線 2025年3月期 2024年3月期 備 考
「札 幌-東 京」線 82.5 81.6
「旭 川-東 京」線 80.7 76.5
「女満別-東 京」線 84.1 78.8
「釧 路-東 京」線 84.9 79.8
「帯 広-東 京」線 83.2 79.3
「函 館-東 京」線 89.0 81.8
「札 幌-仙 台」線 75.9 72.1
「札 幌-名古屋」線 86.2 80.6
「札 幌-神 戸」線 81.1 81.7
「札 幌-福 岡」線 82.3 81.4
「函 館-名古屋」線 84.5 78.7
全路線合計 82.8 80.2

(注)路線別利用率には、全日本空輸株式会社への座席販売分を含めておりません。

(3) 財政状態

【財政状態】

項 目 2025年3月期末 2024年3月期末 増 減
総資産(百万円) 42,620 48,785 △6,165
純資産(百万円) 11,967 12,182 △215
1株当たり純資産額(円) 179,094.75 150,178.66 +28,916.09
自己資本比率(%) 28.1 25.0 +3.1pt

2.2026年3月期の見通し

 公租公課の減免縮小に加え、不安定な国際情勢、円安や物価上昇の継続が見込まれるため、今後も費用の増加が予想されます。このような事業環境の中、当社においては、引き続き旅客需要の取り込みを強化することに加え、株式会社ソラシドエアとの協業をはじめとする各種施策に注力し、増収およびコスト削減を着実に進めてまいります。これらを踏まえ、現時点における2026年3月期の業績見通しは以下の通りとなります。

項 目 予 想 前期実績
(2025年3月期)
増 減
営業収入(百万円) 55,600 53,270 +2,330
営業利益(百万円) 1,600 3,303 △1,703
営業利益率(%) 2.9 6.2 △3.3pt
経常利益(百万円) 1,500 3,167 △1,667

以上

  • 共同持株会社 株式会社リージョナルプラスウイングス の2025年3月期連結決算については、下記のプレスリリースをご参照ください。
    株式会社リージョナルプラスウイングス:https://www.regionalplus.co.jp/newsrelease/

プレスリリース一覧に戻る