2020年11月26日
2021年3月期
中間決算について
株式会社AIRDOは、本日11月26日(木)、2021年3月期(2020年4月1日~2021年3月31日)中間決算をとりまとめました。詳細につきましては、別添の「2021年3月期 中間決算短信(非連結)」をご覧ください。
1.2020年9月中間期(2020年4月1日~2020年9月30日)の業績
(1)概況及び経営成績
当中間会計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大により甚大な影響を受け、航空業界においてはビジネス・観光両面において旅客需要が大幅に消失しました。
北海道は全国でも比較的早期に感染症の影響が発現し、それに伴う旅客需要減退に対して減便・機材の小型化による運航関連費用の削減、設備投資の抑制等を実施し費用削減に取り組みましたが、大幅な収入減を補えるまでに至らず多額の営業損失が発生しました。
感染症の終息が早期には見込めないことから、抜本的な構造改革と費用削減に向けた「危機克服構造改革プロジェクト」を設置し、全社横断的に事業基盤の立て直しを図っております。
空港・機内における感染予防措置にも最大限努めており、常時のマスク等の着用、毎便の清掃や毎日夜間の消毒をはじめ、お客様のご協力もいただきながら、安全・安心な環境づくりに取り組んできました。
また、旅客需要が低迷する中にあっても、「"北海道の翼"として観光の復興を少しでも後押ししたい」との思いから「北海道応援メッセージ」を広く募集・発信したことに加え、北海道の事業会社・事業体と連携して「HOKKAIDO LOVE!」プロジェクトにも参画し、オール北海道の一員として活動の盛り上げに努めました。
これらの結果、当中間会計期間における営業収入は、コードシェアによる座席販売分を含め、7,813百万円(前年同期比69.2%減)となりました。
費用面では、減便、機材の小型化を実施したこと等により、事業費は13,429百万円(前年同期比30.9%減)となりました。販売費及び一般管理費が1,455百万円(前年同期比35.2%減)となったことで、営業費用は14,885百万円(前年同期比31.3%減)となりましたが、営業収入の減少分が大きく営業損失は7,072百万円、経常損失は7,164百万円、中間純損失は6,765百万円となりました。
(△は損失又は減少)
【経営成績】 | 前中間会計期間 | 当中間会計期間 | 増減 | 増減率(%) |
---|---|---|---|---|
営業収入(百万円) | 25,337 | 7,813 | △17,524 | △69.2 |
営業費用(百万円) | 21,667 | 14,885 | △6,782 | △31.3 |
営業利益(百万円) | 3,669 | △7,072 | △10,742 | - |
営業利益率(%) | 14.5 | - | - | - |
経常利益(百万円) | 3,456 | △7,164 | △10,621 | - |
中間純利益(百万円) | 2,366 | △6,765 | △9,132 | - |
(2)運航実績、輸送実績
【運航実績】 | 前中間会計期間 | 当中間会計期間 | 増減 | 増減率(%) |
---|---|---|---|---|
運航便数(便) | 10,883 | 6,852 | △4,031 | △37.0 |
就航率(%) | 99.4 | 99.6 | +0.2Pt | - |
定時運航率(%) | 93.4 | 98.6 | +5.2Pt | - |
【輸送実績】 | 前中間会計期間 | 当中間会計期間 | 増減 | 増減率(%) |
---|---|---|---|---|
提供座席数(千席) | 1,497 | 766 | △731 | △48.8 |
旅客数(人) | 1,160,488 | 222,009 | △938,479 | △80.9 |
旅客キロ(千人キロ) | 1,088,824 | 209,180 | △879,644 | △80.8 |
座席キロ(千席キロ) | 1,404,625 | 725,878 | △678,747 | △48.3 |
(注)輸送実績には、全日本空輸株式会社への座席販売分を含めておりません。
【路線別座席利用率】 | 前中間会計期間 | 当中間会計期間 |
---|---|---|
「札幌-東京」線 | 77.3% | 28.3% |
「旭川-東京」線 | 78.4% | 35.4% |
「女満別-東京」線 | 81.5% | 29.2% |
「釧路-東京」線 | 80.0% | 31.8% |
「帯広-東京」線 | 75.2% | 27.7% |
「函館-東京」線 | 78.2% | 31.4% |
「札幌-仙台」線 | 73.6% | 33.5% |
「札幌-名古屋」線 | 75.8% | 27.6% |
「札幌-神戸」線 | 67.3% | 11.0% |
「函館-名古屋」線 | 84.6% | 17.3% |
路線の平均 | 77.5% | 28.8% |
(注)路線別座席利用率には、全日本空輸株式会社への座席販売分を含めておりません。
(3)財政状態
【財政状態】 | 前事業年度 2020年3月31日 |
当中間会計期間 2020年9月30日 |
増減 |
---|---|---|---|
総資産(百万円) | 45,543 | 44,210 | △1,333 |
純資産(百万円) | 12,851 | 6,676 | △6,175 |
1株当たり純資産(円) | 276,364.05 | 143,567.82 | △132,796.23 |
自己資本比率(%) | 28.2 | 15.1 | △13.1Pt |
2.2021年3月期の見通し
我が国の経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により依然厳しい状況にあり、景気は一部持ち直しの動きがみられるものの、引き続き国内外の感染症の動向や金融資本市場の変動等の影響を注視する必要があると見込まれております。
航空業界においては下期以降、需要が徐々に回復の動きを見せておりますが、前期水準までの回復にはなお時間がかかるものと見通しております。
このような状況下で当社は、前述の通り全社でコスト削減を進めていることに加えて、運航開始当初より使用しているB767-300ER型機2機の今期中の退役を決定し、運航機材体制のスリム化による固定費の削減を行います。安全を堅持しつつ需要に応じた運航規模の調整を図りながら、徹底したコスト削減と構造改革を引き続き進めていきます。
また、当面の資金繰りに対応すべくこれまでに計100億円超の運転資金を調達しておりますが、今後も安定的な事業継続のために必要な資金調達に取り組んでまいります。
なお、2021年3月期の業績見通しについては、下期以降の需要回復の主要因はGoToトラベル事業によるところが大きい一方で、北海道と東京での感染再拡大が今後の需要回復を大きく遅らせる可能性があること等から、現時点において合理的な算定が困難であるため未定とし、開示が可能となった時点で速やかに公表をいたします。
以上