2018年5月30日

平成30年3月期 決算について

株式会社AIRDOは、本日5月30日(水)、平成30年3月期(平成29年4月1日~平成30年3月31日)決算をとりまとめました。詳細につきましては、別添の「平成30年3月期 決算短信(非連結)」をご覧ください。

1.平成30年3月期(平成29年4月1日~平成30年3月31日)の業績

(1)概況及び経営成績

 当事業年度におけるわが国経済は、個人消費は総じてみれば持ち直しの動きが続き、雇用情勢についても着実に改善がみられる等、緩やかな回復傾向が続きました。北海道経済も、個人消費の持ち直し等を受けて、緩やかな回復傾向が続きました。
 国内航空業界においては、訪日外国人旅行者の増加等好材料がある一方、競合他社との競争は激しさを増しています。また、原油価格は上昇基調に転じる動きもみられましたが、基調としては比較的低水準にて推移をしました。
 このような状況の下、当社は、「2017~2019年度中期経営戦略ローリングプラン」を策定し、安全運航の堅持(創業以来の「事故・重大インシデントゼロ」の継続)に努めるとともに、定時性をはじめとする運航品質の向上、「日本一好感度の高い航空会社」を目指して、新たに「CS行動指針」を制定し、更なる顧客満足度の向上を図るべく全部門において積極的な取り組みを推進してまいりました。
 サービス面においては、6月の羽田空港に引き続き、平成30年1月に新千歳空港のカウンターリニューアルをおこないました。木目調の柔らかな色を使用した、北海道らしい温かみ・親しみを感じられるデザインは、利用されたお客様からご好評をいただいております。
 営業面においては、競争力のあるきめ細やかな運賃設定と需要予測に連動した精緻な座席コントロールをおこなったことに加え、引き続き「AIRDO Biz」による法人販売の強化に努めたことにより、過去最多の搭乗旅客数となり、座席利用率も増加しました。また、9月よりモバイル端末の普及に伴う、お客様の旅行スタイルの変化や訪日外国人旅行者の急増に対応すべく、「AIRDOウェブサイト」のリニューアルをおこないました。
 一方で、急遽運航乗務員の稼働力が不足したことにより「札幌-広島」線及び「札幌-岡山」線の路線廃止、「札幌-仙台」線及び「札幌-中部」線の減便と、運航便数計画を変更せざるを得ない状況となりました。加えて、計画運休や長期の機体整備に伴う運休等により、ご利用のお客様にご迷惑をお掛けいたしました。
 これらの結果、当事業年度においての営業収入は、コードシェアによる座席販売分も含め、47,483百万円(前年同期比3.3%減)となりました。
 費用面では、整備費及び原油価格の下落により航空燃油費が減少したことに加え、運航便数の減少による直接運航経費が減少したこと等により、事業費は40,788百万円(前年同期比5.2%減)となりました。販売費及び一般管理費は、営業関連費用の増加等により4,129百万円(前年同期比0.1%増)となったことで、営業費用は44,917百万円(前年同期比4.7%減)となりました。この結果、営業利益は2,566百万円(前年同期比31.9%増)となりました。
 営業外損益において、営業外費用が減少したこと等により、経常利益は1,913百万円(前年同期比61.0%増)となり、当期純利益は1,105百万円(前年同期比71.8%増)となりました。

【経営成績】 前事業年度 当事業年度 増減 増減率(%)
営業収入(百万円) 49,088 47,483 △1,605 △3.3
営業費用(百万円) 47,143 44,917 △2,226 △4.7
営業利益(百万円) 1,944 2,566 +621 +31.9
営業利益率(%) 4.0 5.4 +1.4 -
経常利益(百万円) 1,188 1,913 +725 +61.0
当期純利益(百万円) 643 1,105 +462 +71.8

(2)運航実績、輸送実績

【運航実績】 前事業年度 当事業年度 増減 増減率(%)
運航便数(便) 25,994 24,674 △1,320 △5.1
就航率(%) 97.9 98.5 +0.6 -
定時出発率(%) 86.0 90.1 +4.1 -
【輸送実績】 前事業年度 当事業年度 増減 増減率(%)
提供座席数(千席) 2,983 3,006 +22 +0.8
旅客数(人) 2,086,027 2,165,481 +79,454 +3.8
旅客キロ(千人キロ) 1,954,770 2,042,180 +87,409 +4.5
座席キロ(千席キロ) 2,804,844 2,835,317 +30,473 +1.1

(注)輸送実績には、全日本空輸株式会社への座席販売分を含めておりません。

【路線別座席利用率】 前事業年度 当事業年度 備考
「札幌-東京」線 71.6% 74.0%
「旭川-東京」線 70.4% 73.2%
「女満別-東京」線 67.8% 73.0%
「釧路-東京」線 70.9% 75.3%
「帯広-東京」線 65.4% 67.6%
「函館-東京」線 64.2% 69.8%
「札幌-仙台」線 77.0% 65.4%
「札幌-名古屋」線 67.8% 62.4%
「札幌-神戸」線 61.5% 66.7%
「札幌-岡山」線 60.6% 65.2% 平成30年 3月廃止
「札幌-広島」線 64.8% 72.9% 平成29年10月廃止
「函館-名古屋」線 68.2% 68.1%
路線の平均 69.7% 72.0%

(注)路線別座席利用率には、全日本空輸株式会社への座席販売分を含めておりません。

(3)財政状態

【財政状態】 前事業年度
平成29年3月31日
当事業年度
平成30年3月31日
増減
総資産(百万円) 45,226 45,535 +308
純資産(百万円) 11,847 13,227 +1,380
1株当たり純資産(円) 254,774.69 284,457.42 +29,682.73
自己資本比率(%) 26.2 29.0 +2.8

2.平成31年3月期の見通し

 今後のわが国の経済状況は、海外経済の不確実性や金融市場の変動による影響に留意する必要があるものの、雇用・所得環境の改善が続く中で、各種経済・金融緩和政策の効果もあり、緩やかな回復が続くものと期待されています。また、北海道経済も、個人消費に持ち直しがみられ、外国人観光客をはじめとする来道者数が前年を上回っており、緩やかな回復傾向が続くと予想されます。一方、当社を取り巻く環境は、引き続き原油価格や為替相場の動向に注意を要するとともに、国内航空各社との競争が一層激化するものと予想されます。
 このような中、当社においては2018年12月に就航20周年を迎え、「中期経営戦略(2015~2018年度)」の最終年度となる節目を迎えました。次の20年への新たな挑戦をスタートすべく、安全性やサービス性の向上を目指した各種施策を着実に実行するとともに、次の飛躍に向け、運航乗務員をはじめとする人材確保等の生産体制の再構築に全社をあげて取り組んでまいります。

なお、平成31年3月期の業績見通しは以下の通りです。

【平成31年3月期業績見通し】 前期実績
(平成30年3月期)
予想 増減
営業収入(百万円) 47,483 43,500 △3,983
営業利益(百万円) 2,566 1,200 △1,366
営業利益率(%) 5.4 2.8 △2.6
経常利益(百万円) 1,913 500 △1,413
当期純利益(百万円) 1,105 300 △805

以上

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