2016年11月28日
平成29年3月期中間決算について
株式会社AIRDOは、本日11月28日(月)、平成29年3月期(平成28年4月1日~平成29年3月31日)中間決算をとりまとめました。詳細につきましては、別添の「平成29年3月期中間決算短信(非連結)」をご覧ください。
1.平成29年3月中間期(平成28年4月1日~平成28年9月30日)の業績
(1)概況及び経営成績
当中間会計期間におけるわが国経済は、設備投資や企業収益の改善の足踏み等、このところ一部に弱さもみられるものの、個人消費は総じて底堅い動きを示す等、緩やかな回復基調が続きました。北海道経済も、需要・生産動向等の一部に弱い動きがみられたものの、緩やかな持ち直しの動きが続きました。
国内航空業界においては、原油価格が低水準での推移から上昇基調に転じる動きがみられ、その動向に一層注視していく必要があります。また、当社は連続して北海道に接近・上陸した台風等による旅行需要減退の影響を受けたほか、競合他社との競争も激しさを増しています。
このような状況の下、当社は「2015~2018年度中期経営戦略」にビジョンとして掲げた、「『北海道の翼』にふさわしい"オンリーワン"のエアライン」を目指し、安全運航の堅持(創業以来の「事故・重大インシデントゼロ」の継続)に努めるとともに、顧客満足度の向上を図るべく「北海道」にこだわった各種施策に取り組んでまいりました。
営業面においては、需要に応じた柔軟な運賃設定のもと、法人向けインターネット予約システム「AIRDO Biz」による法人販売の強化、航空券と宿泊施設・その他オプションを自由に組み合わせることができる旅行商品「AIRDOダイナミックパッケージ」の展開等を進めたことに加え、「札幌-東京」線の利便性を高めるべく、週末を中心とする定期的な深夜便運航を実施する等、お客様の多様なニーズにお応えしてまいりました。また、就航各地の広告宣伝を積極的に展開し、特に札幌地区においては、札幌ドームに企業ロゴの掲出を始める等、多種多様な媒体を通じた情報発信を展開し、「北海道の翼」としての認知度向上に努めました。
機内サービス「DO Sky Marché」(ドゥ スカイマルシェ)では、北海道にこだわったメニュー・商品を順次ご提供し、独自サービスによる差別化に取り組みました。軽食販売の第2弾として「パスタ入り 北海道産とうきびチャウダー」をご提供、北海道限定ビールの割引販売「HAPPY HOUR」も大変好評をいただきました。
当中間会計期間における営業収入は、平成27年10月に開設した3路線の効果等により、コードシェアによる座席販売分を含め、26,440百万円(前年同期比7.6%増)となりました。
費用面では、原油価格の下落の影響があったものの生産規模の拡大により事業費が増加し、21,181百万円(前年同期比6.0%増)となりました。販売費及び一般管理費は、営業関連費用の増加等により1,972百万円(前年同期比15.4%増)となったことで、営業費用は23,154百万円(前年同期比6.8%増)となりました。この結果、営業利益は3,285百万円(前年同期比13.6%増)となりました。
営業外損益において、営業外費用が増加したこと等により、経常利益は2,859百万円(前年同期比7.8%増)となり、中間純利益は1,913百万円(前年同期比0.3%増)となりました。
【経営成績】 | 前中間会計期間 | 当中間会計期間 | 増減 | 増減率(%) |
---|---|---|---|---|
営業収入(百万円) | 24,577 | 26,440 | +1,863 | +7.6 |
営業費用(百万円) | 21,685 | 23,154 | +1,468 | +6.8 |
営業利益(百万円) | 2,891 | 3,285 | +394 | +13.6 |
営業利益率(%) | 11.8 | 12.4 | +0.6Pt | - |
経常利益(百万円) | 2,652 | 2,859 | +207 | +7.8 |
中間純利益(百万円) | 1,907 | 1,913 | +5 | +0.3 |
(2)運航実績、輸送実績
機材においては、7月29日より季節によって多彩な表情を見せる"北海道の四季"を機体全体に表現した特別塗装機「ベア・ドゥ北海道JET」を導入し、運航を開始しました。また、6月からは旭川空港開港50周年を記念したラッピング機を就航しております。
運航面においては、週末(金曜日および日曜日)を中心として「札幌-東京」線に深夜便を運航し、お客様の利便性向上を図りました。また9月には、台風により被災された地域への交通アクセスの充実を図るため、「札幌-釧路」線の臨時便を運航しました。
【運航実績】 | 前中間会計期間 | 当中間会計期間 | 増減 | 増減率(%) |
---|---|---|---|---|
運航便数(便) | 12,046 | 13,192 | +1,146 | +9.5 |
就航率(%) | 99.1 | 99.0 | △0.1Pt | - |
定時出発率(%) | 93.6 | 88.6 | △5.0Pt | - |
【輸送実績】 | 前中間会計期間 | 当中間会計期間 | 増減 | 増減率(%) |
---|---|---|---|---|
提供座席数(千席) | 1,428 | 1,521 | +92 | +6.5 |
旅客数(人) | 951,182 | 1,055,469 | +104,287 | +11.0 |
旅客キロ(千人キロ) | 879,462 | 988,517 | +109,055 | +12.4 |
座席キロ(千席キロ) | 1,324,446 | 1,431,482 | +107,035 | +8.1 |
(注)輸送実績には、全日本空輸株式会社への座席販売分を含めておりません。
【路線別座席利用率】 | 前中間会計期間 | 当中間会計期間 | 備考 |
---|---|---|---|
「札幌-東京」線 | 66.8% | 71.2% | |
「旭川-東京」線 | 71.6% | 70.7% | |
「女満別-東京」線 | 68.7% | 65.4% | |
「釧路-東京」線 | 65.8% | 70.9% | |
「帯広-東京」線 | 59.3% | 66.1% | |
「函館-東京」線 | 62.5% | 64.7% | |
「札幌-仙台」線 | 75.0% | 77.1% | |
「札幌-名古屋」線 | - | 66.3% | 平成27年10月開設 |
「札幌-神戸」線 | 47.7% | 51.1% | |
「札幌-岡山」線 | 62.5% | 63.3% | |
「札幌-広島」線 | - | 56.9% | 平成27年10月開設 |
「函館-名古屋」線 | - | 62.7% | 平成27年10月開設 |
路線の平均 | 66.4% | 69.1% |
(注)路線別座席利用率には、全日本空輸株式会社への座席販売分を含めておりません。
(3)財政状態
【財政状態】 | 前事業年度 平成28年3月31日 |
当中間会計期間 平成28年9月30日 |
増減 |
---|---|---|---|
総資産(百万円) | 47,690 | 46,712 | △977 |
純資産(百万円) | 9,999 | 12,462 | +2,463 |
1株当たり純資産(円) | 215,040.90 | 268,010.37 | +52,969.47 |
自己資本比率(%) | 21.0 | 26.7 | +5.7 Pt |
2.平成29年3月期の見通し
今後のわが国経済は、海外の景気減速や不確実性の高まり等による影響が懸念されるものの、雇用環境の改善傾向が続いているほか企業収益も引き続き高い水準にあり、景気は緩やかに持ち直していくことが期待されています。また、北海道経済も、引き続き、住宅投資、公共投資に持ち直しの動きがみられ、外国人観光客の増加等により観光関連業種が好調に推移していることから、緩やかな改善が見込まれています。一方、当社を取り巻く環境は、原油価格や為替相場の動向に注意を要するとともに、国内航空各社との競争が一層激化することが予想されます。
このような中、当社においては、動きの速い外部環境の変化に適切に対応することが重要であると認識した上で、「2015~2018年度中期経営戦略」を着実に実行し、「北海道の翼」として次の飛躍や持続的な成長に繋げてまいります。
当社は11月14日、設立20周年を迎えました。今後も「北海道」へのこだわりを深め、一層お客様にご満足いただける独自サービスを提供することで、他社との差別化を図り収入の確保に努めてまいります。
なお、5月30日に発表した平成29年3月期の業績見通しの変更は行いません。
【平成 29 年 3 月期業績見通し】 | 前期実績 (平成 28 年 3 月期) |
予想 | 増減 |
---|---|---|---|
営業収入(百万円) | 47,334 | 49,200 | +1,865 |
営業利益(百万円) | 1,905 | 1,200 | △705 |
営業利益率(%) | 4.0 | 2.4 | △1.6 Pt |
経常利益(百万円) | 1,340 | 400 | △940 |
当期純利益(百万円) | 839 | 200 | △639 |
以上