有珠山の溶岩プレートを使った手づくり石窯で焼く、地元の名産品を盛り込んだピザが大評判「ナミヘイピザ」

有珠山の溶岩プレートを使った手づくり石窯で焼く、
地元の名産品を盛り込んだピザが大評判
「ナミヘイピザ」

2025.5.19

新千歳空港から車で約1時間30分。北海道南西部に位置する洞爺湖と内浦湾(噴火湾)に挟まれた町、豊浦町に話題のピザ店があります。それが今回ご紹介する「ナミヘイピザ」です。マスターの橋本光快さんにお話を伺いながら、一度食べると遠方からでも通いたくなると評判の絶品ピザを味わってきました!

※本記事は2025年3月時点の情報です。ご来店の際は公式サイトで最新情報をご確認ください。

スキーがきっかけで北海道へ。試行錯誤した石窯が美味しさの理由

ナミヘイピザのマスター・橋本光快(はしもと みつやす)さんは神奈川県横浜市出身。長年続けていたモーグルスキーを楽しむため、北海道へやって来たのがすべての始まりでした。

▲マスターの橋本光快さん

「20代前半、スキーのシーズンになると北海道に滞在していました。北海道は生活圏の近くに山や海があったり、温泉が点在していたり、横浜とはまったく違った環境にどんどん惹かれていきました。気づいたら北海道が大好きになっていましたね」と橋本さん。

▲お店の内装は手づくり。天井などの塗り壁はご友人に手伝ってもらったそう

そして、北海道への移住を決意。北海道滞在中に経験した飲食の世界に魅力を感じ、本格的に腕を磨こうと、約10年にわたってニセコや札幌などの有名レストランで修業。その後の2013年9月に「ナミヘイピザ」をオープンしました。

同店のピザは、橋本さん手づくりの石窯で焼きます。石窯の製作には約3か月かかったそう。

「東京都内にある有名な窯専門店で勉強させてもらったんですが、教えてもらったようにやっても、絶対同じようにはなりません。──

▲手づくりの石窯

──例えば、窯の中をドーム状にするんですけど、これが難しい。高さと角度でピザへの熱の入り方が変わるので、その加減を逐一見ながら、最初から作り直したり、レンガを積み直したり。とても時間がかかりました。職人さんは1週間くらいで作るんですけどね」

▲天板には有珠山の溶岩プレートを使用

試行錯誤を繰り返し、表面はパリッと仕上がりながらも、有珠山の溶岩プレートによる遠赤外線効果で中はふっくら、具材の旨みをぎゅっと閉じ込めたピザに焼きあがる窯が完成。これこそが、一度食べると何度でも通いたくなる理由の一つだったのでした。

「とようら旨み麦豚」を使った自家製ベーコンのピザがおすすめ!

マルゲリータやクワトロフォルマッジといった定番メニューをはじめ、季節の食材を使ったピザなどが味わえる同店。

▲ベーコン

なかでもおすすめは、豊浦町の名産品である「とようら旨み麦豚」を使った自家製ベーコンを乗せた「ベーコン(1500円/27~28㎝)」です。

▲ピザが作られる工程は見ていて楽しい

北海道産の小麦5種をブレンドした生地に、トマトソース、モッツァレラチーズ、グラナパダーノ、赤玉ネギなどを乗せて窯の中へ。

「グラナパダーノは、パルミジャーノ・レッジャーノよりも熟成期間が少しだけ短い軽いタイプのチーズです。主張しすぎないので、各食材との相性がいいんです」と橋本さん。

▲ピザは窯に入れてから時間の勝負
▲窯から焼きたてのピザ。眼福を得る瞬間

こうばしい香りと、程よく焼き目の付いた見た目が食欲をそそります。これだけでも美味しそうですが、仕上げはこれから。

きめ細やかな肉質とあっさりした後味が特徴の「とようら旨み麦豚」で作った、橋本さんお手製のベーコンをたっぷりトッピング。ベーコンには火を入れません。

▲ベーコンは豊浦町の職人さんから教わったとのこと
▲ランチセットはサラダ付きで1500円。ドリンク注文で+200円

イタリア・ナポリへ修業に行き、改良したという生地は、具材を包み込むようなやさしい小麦の香りが口に広がり、表面はさっくり、中はモチモチの食感。ピザの熱のみで溶けたベーコンの脂の旨みと甘みがチーズと相まって、次から次へと手が止まらなくなるほど。

「ほとんどお客様がお一人で一枚召し上がってくださるんですよ」とおっしゃる、マスターの奥様の言葉にうなずける味わいです。

▲自家製唐辛子オイル(左)と唐辛子パウダー(右)

そして、ベーコンのピザにとっても合うのが、自家製唐辛子オイルと唐辛子パウダー。オイルはコクがさらに増し、パウダーはかなりスパイシー。辛~いピザがお好みの方はお試しください!

二度美味しい!「豊浦いちご」たっぷりのデザートピザ

食後のデザートには、「豊浦いちごのデザートピザ(1980円/Lサイズ)」をどうぞ!

▲豊浦いちごのデザートピザ(※イチゴは時期や収穫状況によって産地が変わる場合があります)

豊浦町がいちごの旬となる3月から6月までを中心に提供しているメニューで、カスタード生クリーム、チーズ、ベリーソース、そして豊浦いちごを使った自家製ジェラートなどが乗った一品。

▲自家製ジェラートにも豊浦いちごを使用

温かいピザの上に、ひんやり冷えたクリームなどが乗っているので、最初はタルトのような口あたりですが、時間の経過とともに溶けたクリームが生地にしみ込み、また違う表情に。最後の一枚を食べ終えるまで、至福のひとときが続きます。

▲国道37号線沿い、「旭町」の看板がある交差点の角に店舗がある

豊浦町がいちごで真っ盛りになるころ、北海道は絶好のドライブシーズンに突入します。少し足を延ばして、ナミヘイピザの絶品ピザをぜひ味わってみてください。

<DATA>
ナミヘイピザ
住所:虻田郡豊浦町東雲町28-1
TEL:0142-82-4808
営業時間:11:30~13:30(LO13:30)、17:30~21:30(LO20:30)
定休日:毎週月曜、第1・3日曜
公式アカウント:https://www.instagram.com/namiheypizza/

※価格はすべて税込です。
※本記事は2025年3月時点の情報です。ご来店の際は公式サイトで最新情報をご確認ください。

企画・制作:株式会社monomode

取材・編集:宮本 育

撮影:須田守政(FIXE)

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