皮パリチキンと、10時間炒めた玉ネギが効いたコク旨スープがやみつきになる「カレーリーブス」

皮パリチキンと、10時間炒めた玉ネギが
効いたコク旨スープがやみつきになる
「カレーリーブス」

2025.4.4

札幌のソウルフード「スープカレー」といえば、ふんだんに盛り付けられた素揚げ野菜。普段はあまり野菜を食べない人でも、スープカレーに入っている素揚げ野菜なら大好物という人もいるはずです。そこで今回は、素揚げスタイルを札幌に広めた「カレーリーブス」をご紹介。マスターの千田浩正さんにお話をうかがってきました!

※本記事は2025年2月時点の情報です。ご来店の際は公式サイトで最新情報をご確認ください。

扉の向こうは異国!スパイスの香りとモラ刺繍が出迎えてくれる

▲水源池通沿いにある、エスニックな色合いが目を引く外観

寸胴鍋に山盛りの玉ネギを10時間かけて炒め、そこに鶏ガラと野菜からとったシンプルな白湯スープと、20種類のスパイスなどを加えた、濃厚かつスパイシーなスープカレーを作り続けて約30年。今なおファンが絶えない、札幌を代表するスープカレー店として名をはせているのが、「カレーリーブス」です。

長年の試行錯誤で生まれた唯一無二の味を守るため、マスターの千田浩正さんが、毎日、食材選びから仕込み、調理まで腕をふるいます。

▲マスターの千田浩正さん

お店が好評で、多店舗展開のお誘いもあったそうですが、「お店を増やせば味が変わり、常連さんを裏切ってしまう」と、豊平区西岡にある同店1店にこだわって営業を続けています。

▲動物モチーフや渦巻など、さまざまな模様が楽しい

店内には、パナマ共和国サンブラス諸島の先住民族・クナ族の民族衣装にほどこされている「モラ刺繍」を展示。これらはスタッフMさんの手作り。なかには、オールドモラと呼ばれる貴重なヴィンテージものも飾られています。

芳醇なスパイスの香りと、モラ刺繍の彩り豊かな配色もあいまって、店内はさながら異国のような雰囲気。料理が運ばれてくるのを待っている間もワクワクする、非日常的な空間も、同店の魅力です。

▲こちらはMさんがモラ刺繍を始めたころに手がけた渾身の作品

注文が入ってから焼く、名物「皮パリチキン」

「カレーリーブス」がオープンしたのは1996年。札幌でスープカレーが大ブームとなる少し前のことです。当時のスープカレーは、スプーンでホロホロと身がほどけるほどの柔らかいチキンが入った煮込み系が中心でした。

そこに新風を巻き起こしたのが、同店の「皮パリチキン」。

▲一口目はぜひチキンから。香ばしい味わいと皮のパリッと感を楽しんで!

注文が入ってから鶏モモ肉を焼き、程よく仕上がったところでスープと合わせます。そのため、皮はパリッと、中はふっくら。噛むとジュワっと肉汁があふれ出ます。

野菜も素揚げにしてから盛り付けるので、素材本来の旨みと甘みが感じられ、色鮮やかでカラフル。野菜それぞれの歯ごたえも楽しめる、五感を刺激する一品に。

"カレーといえば煮込み"という常識を覆した、これまでにない食感と味わいに、多くの人々が夢中になりました。

▲カレーと具材を分けて調理する手法を最初に始めたのは、実は千田さん

「僕自身、煮込んだ鶏皮の食感は苦手ですが、焼き鳥屋さんで出てくる、パリッと焼かれた鶏皮は大好物なんです。それをどうしてもスープカレーに取り入れたかった。そもそも、うちのスープカレーは、僕が僕のために作り始めたのがきっかけ。どうすれば美味しく、自分好みになるのか、とことん極めた結果、今のスタイルが生まれました」

人気は、野菜たっぷり・ボリューム満点の「王様カレー」

▲王様カレー

おすすめは、皮パリチキン、ゆで卵、ホウレン草のソテー、カボチャやナスなどの素揚げ、そして、人気No.1トッピングである焼きポテトを盛り付けた「王様カレー(1780円)」。

あめ色を通り越し、濃いブラウンになるまで炒めた玉ネギが、甘みと香ばしさをかもし出し、スパイスが効いたスープカレーでありながら、どこか馴染みのあるルゥカレーのような面影も感じられます。

▲使用食材の産地一覧。北海道は食の宝庫だと改めて実感

スープとそれぞれの具材との相性は言わずもがな。なかでも、メークインをこんがり焼き上げた焼きポテトは絶品。しっとりクリーミーな質感で、大ぶりのジャガイモであるにもかかわらず、気づいたらペロリ。

ちなみに、同店のスープカレーは、辛さが「やや辛口」の1種類のみ。もう少し辛さを加えたいなら、テーブルに置かれているカイエンペッパーで自分好みに調整を。マイルドなスープカレーがお好きなら、「ココナッツチキン野菜カレー(1480円)」をどうぞ。

▲ココナッツチキン野菜カレー
▲(左)マンゴーラッシー (右)シナモンチャイ

食後は、「マンゴーラッシー(390円)」や、「シナモンチャイ(460円)」で、ほっと一息。スープカレーを食した後の、この1杯がまたたまらないのです。

ほかにも、「ミモザ」「青唐辛子ピクルス」など、個性的なトッピングがラインナップ。お店に足を運ぶ前に、同店のInstagramアカウント(curryleaves_soupcurry)をチェックして、参考にしてみてください。

<DATA>
カレーリーブス
住所:札幌市豊平区西岡4条7丁目7-10
TEL:011-856-4447
営業時間:11:00~18:00(LO17:45)※売り切れ時閉店あり
定休日:水曜
公式サイト:https://curry-leaves.com

※価格はすべて税込です。
※本記事は2025年2月時点の情報です。ご来店の際は公式サイトで最新情報をご確認ください。

企画・制作:株式会社monomode

取材・編集:宮本 育

撮影:須田守政(FIXE)

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