世界でここだけ!巨大なばん馬が鉄ソリをひく迫力満点のレースに大興奮!「ばんえい十勝(帯広競馬場)」
世界でここだけ!巨大なばん馬が
鉄ソリをひく迫力満点のレースに大興奮!
「ばんえい十勝(帯広競馬場)」
2026.5.21
とかち帯広空港から車で約40分。帯広市の街中に世界で唯一、巨大なばん馬がソリをひくド迫力のレースを見られる場所があります。それが「ばんえい十勝(帯広競馬場)」です。十勝における人とばん馬の関わりやばん馬レースの楽しみ方、さらには隣接する「とかちむら」のおすすめメニューやお土産などもご紹介します!
※本記事は2025年11月時点の情報です。おでかけの際は公式サイトで最新情報をご確認ください。
北海道開拓の魂が息づく!「ばんえい競馬」の歩み
「帯広競馬場」で開催している「ばんえい競馬」とは、ばん馬が約1tの鉄ソリをひいて、力と速さを競うレースのことです。かつては、北見市・岩見沢市・旭川市でも開催されていましたが、現在、日本国内にて公営競技として開催しているのは帯広市のみで、世界的に見ても唯一の競馬です。
ちなみに、ばん馬は「どさんこ」と思われがちですが、どさんこは北海道を中心に飼育されている日本在来馬で、ばん馬は海外から輸入された大型馬です。ばん馬の体重はどさんこの約3倍で、1tを超えるものが珍しくありません。
ばんえい競馬のルーツは、自慢の馬を競わせた"馬の力比べ"でした。北海道開拓期、馬は土地を拓くため、切り株を引き抜いたり、田畑を耕したりするのに不可欠な存在でした。そんな苦楽をともにした愛馬の素晴らしさを自慢しようと、力比べをさせたのが始まりだったそうです。
馬の力比べは農村の娯楽として広まり、十勝では1908年に音更町東士幌神社で行われたという記録が残っています。
終戦後も、馬は移動や輸送、食糧不足を解消するための耕作に欠かせない、人々の生活の支えでした。そして、ちょうどこのころに、"馬の力比べ"は馬券を発行する「ばんえい競馬」として認定。馬の飼育が盛んに行われるようになります。しかし、1960年ごろから農業の機械化によりトラクターなどが普及したことで、馬の需要が減少。その中で残った馬文化が、「ばんえい競馬」でした。
1970年代、「ばんえい競馬」は競馬ブームの到来とともに全国にその名が知れ渡り、隆盛期を迎えました。1991年には販売金額322億円を記録しましたが、バブル崩壊後は右肩下がりとなり、2006年には存続の危機に直面しました。
そのような苦境から救ったのは、全国のばんえいファンや帯広市民でした。多くの人々の支援のもと、2007年「ばんえい十勝」として帯広市単独開催がスタート。
競馬場内には、グッズ販売コーナー「ばん馬ショップ」やふれあい動物園なども設けられ、競馬ファンはもちろん、子ども連れの家族も楽しめる施設に生まれ変わりました。
競馬場内には、グッズ販売コーナー「ばん馬ショップ」やふれあい動物園なども設けられ、競馬ファンはもちろん、子ども連れの家族も楽しめる施設に生まれ変わりました。
近年、インターネットを活用したPR活動によりさらにファン層が拡大し、2025年度は販売金額578億円以上を記録。2007年の帯広市単独開催以降の最高額を大幅に更新し、かつてない盛り上がりを見せています。
初めてでも楽しめる!馬券の買い方&レース観戦ガイド
まずは馬券を購入!わからなくてもビギナーコーナーがあるので安心
早速、馬券を買ってみましょう。
マークカードにはさまざまな種類がありますが、初めての人は「ライトカード」を使用し、1着になる馬を当てる「単勝」から始めるのがおすすめです。
「場名」「レース番号」「式別(馬券の種類)」「馬番」などにマークを入れます。馬の選び方はそれぞれ。
レース前に馬が歩いている様子を見られる「パドック」でばん馬の様子をチェックしたり、「オッズ(人気や予想される配当の目安)」を参考にする方法があります。もちろん、ピンとひらめいた番号や騎手で選んでみるのも1つの手です。
記入したカードを持って、自動販売機で馬券を購入しましょう。わからないことがあれば、ビギナーコーナーへどうぞ。スタッフさんから親切にレクチャーしてもらえます。
購入した馬券は、レースが終わるまで大切に持っておきましょう。
「当たれ!」と期待を胸に、いざコースへ。
ゴールまで目が離せない!接戦が繰り広げられる熱い駆け引き
ばんえい競馬のコースは直線200mで、途中に「第1障害」「第2障害」「砂障害」が設けられています(※冬期間は砂障害はありません)。これらの障害がレースをエキサイティングにする理由。
発走の合図とともにゲートが開き、一斉にばん馬たちがスタートします。最初に立ちはだかるのは、高さ1mの「第1障害」。ここではばん馬たちのスタミナはたっぷりあるので、難なく乗り越えていきます。
その勢いのまま進むのかと思いきや、中間点で停止する馬の姿がちらほら。これこそが、レース最大のヤマ場である、高さ1.6mの「第2障害」を乗り越えるための駆け引きなんです。
ばんえい事業部広報課の髙尾和也さんは言います。
「その日の馬場の水分量がレースに影響を与えます。水分量が多いとソリがよく滑るので瞬発力のある馬に有利。一方、馬場がかなり乾燥した状態になるとソリを動かしにくくなるのでパワーのある馬が力を発揮します。なので、騎手は馬の特性や体調と馬場の状態を考えて、第2障害に向けてそのまま進むべきか、一旦止まってスタミナを回復させるかを判断しているんです」
そうして迎えた「第2障害」。ぜひ、迫力のあるレースを間近で見られるエキサイティングゾーンで応援してください。ばん馬の息づかいと騎手の気迫がビシビシと伝わり、つい力が入ります。周囲からも大きな歓声が上がり、見ている側も人馬一体となる瞬間。
最大のヤマ場を越えてもゴールするまで何が起きるかわからないのが、ばんえい競馬の面白さです。
通常の競馬は、馬の鼻先がゴールラインを越えるとゴールになりますが、ばんえい競馬はソリの後端がゴールラインを通過しないとゴールになりません。なので、順調に先頭を走っていたばん馬がゴールラインのど真ん中で立ち止まり、後続馬に追い越されるといった番狂わせが起きることも。
ばんえい競馬は、経験則やオッズだけでは展開を読めないドラマがあります。それが多くのファンを惹きつけている理由ではないでしょうか。
ちなみに、筆者が応援したばん馬は残念ながら1位にはなりませんでしたが、初冬の突き刺すような冷たい風を忘れるくらい、熱い時間を過ごせました!
産直野菜に絶品グルメ!動物たちとのふれあいも楽しめる!
レースを楽しんだ後は、併設している「とかちむら」へ!
「とかちむら」は、十勝の魅力を発信する複合施設で、ばんえいファンや観光客はもちろん、地元客も集うスポットです。
敷地内には、ばん馬が実際に使用した蹄鉄(ていてつ)をご神体とした「十勝輓馬(ひきうま)神社」や、ばん馬のルーツを学べる「馬の資料館」があるほか、十勝のグルメを味わえる飲食店も勢ぞろい。
なかでも、「産直市場」には、お土産にぴったりな十勝産の新鮮野菜やお菓子などが盛りだくさんです。
店長を務める松本大輔さんもばんえいファンとのことでアドバイスをいただきました!
「レースは経験が少ない若い馬から出走するので、1、2レースはデータが少なく、さらに展開が読めません。なので、初めての方はデータが豊富な馬が走る10、11レースといったメインレースを購入するといいかもしれません」
もちろん、産直市場のおすすめ商品もご紹介いただきました!
パティスリーウエダは、広尾町にて1898年に創業した老舗洋菓子店。同店の看板商品「チュイル」を帯広で購入できるのはここだけ。素朴な味わい薄焼きクッキーで、ゴマ、ココナッツなど全6種類。一番人気は「アーモンド」。
※4月下旬より価格変動あり
十勝冷燻工房の「燻り醤油」と「十勝燻製マヨ」も評判とのこと。
「特に醤油は低温で燻しているので味がまろやか。この醤油で食べる卵かけご飯はめちゃくちゃ美味しいです」と松本さん。
自家栽培の牧草と良質な飼料で育てられたジャージー牛から搾った「ゴールデンジャージーミルク」も絶品。濃厚でありながら、クセがなくさらりとした口あたり。店内にはこのミルクを使ったチーズも販売しています。
約50の農家さんが丹精込めて育てた新鮮野菜が並ぶコーナーも大人気。地方発送にも対応しているので、その他のお土産とまとめて送ることも可能です。
■とかちむら
住所:帯広市西13条南8丁目1
TEL:0155-34-7307(管理事務所)※最新野菜情報については0155-66-6830(産直市場)まで
営業時間:産直市場10:00~17:00 ※その他の店舗は時間が異なります(お問い合わせは16:00まで)
定休日:水曜
公式サイト:https://www.tokachi-mura.com/
元競走馬にいやされる!「ふれあい動物園」で過ごす温まるひととき
ばん馬を間近で見られる「ふれあい動物園」にもぜひ。ここにいるばん馬たちは引退した元競走馬たちで、気迫に満ちたレースを行っていたとは思えない優しいまなざしに、人が馬を愛し続けている理由がわかるような気がしました。
ばん馬を間近で見られる「ふれあい動物園」にもぜひ。ここにいるばん馬たちは引退した元競走馬たちで、気迫に満ちたレースを行っていたとは思えない優しいまなざしに、人が馬を愛し続けている理由がわかるような気がしました。
■ふれあい動物園
開園時間:帯広競馬場開門時間~17:00
定休日:火曜
迫力のレース観戦はもちろん、十勝の"美味しい"もぎゅっと詰まった「ばんえい十勝」。ばんえいファンをはじめ、動物好きや食べ歩きが好きな方にとっても、ここは十勝を丸ごと体感できるエンターテインメントスポットです。ぜひ、世界で唯一の感動に出会える帯広競馬場に足を運んでみませんか?
<DATA>
ばんえい十勝(帯広競馬場)
住所:帯広市西13条南9丁目
TEL:0155-34-0825(代表)
レース開催曜日:基本、土曜・日曜・月曜 ※開門・発走時間は公式サイトをご確認ください
入場料:無料
公式サイト:https://www.banei-keiba.or.jp/
※価格はすべて税込です。
※本記事は2025年11月時点の情報です。おでかけの際は公式サイトで最新情報をご確認ください。
企画・制作:株式会社monomode
取材・編集:宮本 育
撮影:須田守政(FIXE)

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